ED治療(内服)
ED治療(内服)
PDE5とは、陰茎海綿体に多く存在する酵素です。陰茎海綿体平滑筋を弛緩させる情報伝達に関わる物質「サイクリック GMP・cGMP」を分解する働きをもちます。cGMPが分解されると勃起が消退されます。すなわちPDE5が活発になりすぎると勃起機能には障害となります。PDE5阻害薬によりこの酵素を抑制し、海綿体内cGMP濃度を上昇させます。それによって平滑筋が弛緩して血行が良くなり、勃起機能を促進させます。
日本国内では3種類のPDE5阻害薬の治療薬が承認されております。それぞれジェネリック製剤が国内製造にて販売されております。形状は様々です。これら3種類の製剤以外にも海外製剤が販売されております。 当院では安全性担保の観点から国内製造品のみを取り扱っております。以下に当院採用製剤の特徴について表にまとめました。
横スクロールでご確認いただけます。
商品名 | バイアグラ | レビトラ | シアリス |
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有効成分 | シルデナフィルクエン酸塩 | 塩酸バルデナフィル水和物 | タダラフィル |
規格 | 25mg・50mg | 販売中止 | 5mg・10mg・20mg |
販売開始日 | 1999年3月23日 | 2004年6月21日 | 2007年9月12日 |
販売元 | ヴィアトリス製薬株式会社 | バイエル薬品株式会社 | 日本新薬株式会社 |
錠剤の形状 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
25㎎ 50mg |
10mg 20mg |
10mg 20mg |
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バイアグラ | シアリス | ||
25mg 50mg |
20mg |
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バイアグラフィルム | |||
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ジェネリック | シルデナフィル25 シルデナフィル50 (富士化学工業) | バルデナフィル10 バルデナフィル20 (東和) | タダラフィル10 タダラフィル20 (杏林) |
料金(1錠の価格・税込) | バイアグラ25mg 1,500円 | レビトラ10mg 販売中止 | シアリス10mg 2,000円 |
バイアグラ50mg 1,800円 | レビトラ20mg 販売中止 | シアリス20mg 2,200円 | |
バイアグラ25mg ODフィルム 800円 | バルデナフィル10㎎ 1,500円 | タダラフィル10㎎ 1,000円 | |
バイアグラ50mgODフィルム 1,000円 | バルデナフィル20㎎ 1,800円 | タダラフィル20㎎ 1,200円 | |
シルデナフィル25㎎ 500円 | |||
シルデナフィル50㎎ 800円 | |||
特長 | スタンダード | 即効性 | マイルド |
作用時間 | 25mgは3時間程度 | 10mgは4∼5時間 | 10mgは20∼24時間 |
50mgは5時間程度 | 20mgは7∼8時間 | 20mgは30∼36時間 | |
服用方法 | 性行為1時間前 | 性行為1時間前 | 性行為3時間前 |
空腹時は30分程度で作用 | 空腹時は20分程度で作用 | ||
食事の影響 | 食事と併用すると効果半減の可能性あり 食前30分前の服用がお勧め | 食事の影響は受け難いが700kcalまでという条件あり 食前30分前の服用がお勧め | 食事の影響は最も受け難いが条件あり 食前2時間前の服用がお勧め |
※食後服用の場合、脂質の低いあっさりした食事にして2時間経過してから。 | |||
酒の影響 | 適量であればリラックス作用で相乗効果。 飲み過ぎは、血圧低下に伴うめまい又は血流が良くなることでお酒が回りやすくなるので注意。 |
※別途、初診料(3000円)がかかります。
EDに対するPDE5阻害薬は強制勃起させるものではありません。性欲があり、適切な刺激を受けた際に勃起を促す薬です。性欲を感じない状況や適切な性器への刺激がない状況で勃起することはございません。 内服後、勃起・射精後に性欲が解消されればペニスは収まります。 性欲を感じないような状況や適切な性器への刺激がない状況で勃起することはございません。 血液疾患を既往に持っている方や、適応量を守らず多量内服される方に「持続勃起症」という強制勃起状態になってしまう副作用が出現することがありますが、通常使用を原因として強制勃起が発生する事はほとんど有りません。
薬が体内に作用し勃起準備状態を作る時間です。性的刺激がある際に勃起をしやすくなる時間と言えます。 バイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)は数時間、シアリス(タダラフィル)は36時間と違いがあります。 但し、内服後すぐに効果発現をするわけではございません。勃起準備状態までバイアグラ(シルデナフィル)・レビトラ(バルデナフィル)は30分・20分と短いのに対してシアリス(タダラフィル)は数時間かかります。 またこれに加え、食事影響を受ける(基本的に減弱)することも検討して使用してください。
硬さについて(薬剤成分を同容量程度で比較した場合) シアリス(タダラフィル):若いころの自身の硬さと同様 バイアグラ(シルデナフィル):内服なしより明らかに硬くなる レビトラ(バルデナフィル):3剤比較で一番硬くなる 硬さ:レビトラ>バイアグラ>シアリスの順です。
薬剤によらず顔のほてり、目の充血、頭痛、動悸、鼻づまりなどが3~4割程度の方に現れます。シアリス(タダラフィル)は起こりづらいとされます。 PDE5阻害薬はその血管拡張作用により血管周囲の組織を刺激します。頭痛はお酒を飲んで生じる頭痛の仕組みと似ています。お酒を飲むとよく頭痛がする人はED治療薬を服用しても頭痛を発症しやすい傾向にあります。また、酒をのみ顔が赤くなる人はED治療薬を服用した場合も副作用である「顔のほてり」「顔面紅潮」の発生率が高いです。
基本的に心筋梗塞や狭心症の症状出現から6ヶ月以内の方は使用できません。7ヶ月以降は可能です(シアリスに関しては4ヶ月以降から可能です)。 また心筋梗塞の既往がある方や狭心症がある方で、医師より運動制限を指示されている方、硝酸系薬剤(ニトログリセリン系薬剤)を服用されている方、一部の抗不整脈薬を服用中の方は、ED治療薬は、服用できません。 心筋梗塞の既往や狭心症があっても、これらに当てはまらない方は、ED治療薬の服用は可能です。 心筋梗塞や狭心症は、冠動脈の閉塞や狭窄で発症します。ED治療薬であるPDE5阻害剤は、冠動脈の拡張作用を有するため、バイアグラ、レビトラ、シアリスによる、重篤な心筋梗塞や狭心症などの心血管系副作用の増加報告はありません。
脳卒中発症から6ヶ月以内の方は使用できません。7ヶ月以降は可能です。
レビドラ(バルデナフィル)は使用できません。他製剤に関しては容量を調整して使用可能です。透析科の主治医と相談された後に検討しましょう。
現在国内で厚生労働省に承認されているED治療薬はバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類だけです。また、バイアグラ、レビトラ、シアリスのジェネリック医薬品もあります。また国外で他数種PDE5阻害薬がED治療薬として販売されております。また特許法の違いによりインドなどではバイアグラなどのコピー版と称した薬が流通しています。これらは厳密な意味でのジェネリック医薬品ではありません。 国内承認剤以外の海外製品を使用される際は副反応や成分非調整薬、ただの混ざりものなど玉石混合であるため、よくよくご注意ください。
オールマイティな薬はございませんので自身のライフスタイルに合わせて使用されることをお勧めします。 作用時間・服用方法・食事の影響を考えて使用するとよいでしょう。 基本的なEDの治療としてシアリス(タダラフィル)を利用しつつ、必要に応じてバイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)を利用されることをお勧めします。 フィルム剤もありますので、スマートに使用されることもご検討ください。
初診料 | 3,000円 再診料なし(相談時は1,000円) |
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※薬剤毎の値段が異なりますので上記あるいはこちらを確認ください。