キレーション療法
キレーション療法
キレーション(chelation)は、ギリシャ語で「かにのはさみ」を意味する“chele”を語源とします。キレート剤が目的の金属と結合する時、金属をがっちり挟み込むイメージからつけられた造語です。 キレーション療法とは、キレート剤を経口または静脈点滴により体内に投与し、蓄積された有害金属を排出する治療行為です。
これらの働きにより健康増進の治療として普及しています。
当院で使用しているキレート剤はPROFOUND PRODUCT社(EU)製キレート剤を海外から輸入しております。 日本国内に同一性能の承認薬はなく、医師の責任のもと未承認薬として個人輸入で提供しております。
Na-EDTA
DMSA
1
カウンセリング
医師が症状やお悩みを伺い、治療方針を決定し説明します。
2
クロージング
注意事項をご確認後、同意書にご記入いただきます。 (見積書のお渡し、お会計など)
3
血液検査
初回に採血検査を施行します。 (現状の肝・腎機能・血糖など)
4
施術
処置室にて点滴を受けていただきます。 点滴所要時間は90分です(点滴時は尿量増量しますので排泄後点滴をいたします)。
5
会計・終了
点滴終了、会計後ご自身の体調を見ながら、ご帰宅いただけます。 低血糖症状がある場合は15分程度の経過観察時間が必要な場合があります。 次回予約が必要です。
※当院では内服療法によるキレーション療法をお勧めしております。
1
カウンセリング
医師が症状やお悩みを伺い、治療方針を決定し説明します。
2
クロージング
注意事項をご確認後、同意書にご記入いただきます。 (見積書のお渡し、お会計など)
3
初診時検査
4
会計・終了
初診時検査説明、会計・次回予約後、お帰りいただけます。
1
試験検査(自宅で行う)
初診時に検査キットをお渡しします。当日DMSAチャレンジテスト(蓄尿検査)を行っていただき、蓄尿検体を翌日にクリニックにお持ちいただきます。
2
内服処方
3
再診・検査報告
キット回収(クリニックに検査キットをお持ちいただく)後、クリニックより海外検査会社に検体提出し、結果を後日報告いたします(2週間程度時間がかかります)。 次回再診、再検査予約を取っていただきます。
その他体調面でご不安なことや、服用している薬に関してご相談ください。 内容によって治療困難な場合があります。
重篤な副作用として大量EDTAを急速点滴した場合に、腎障害が生じることが指摘されています。
軽い副作用として点滴後の疲労感、脱力感、頭痛があります。Hb上昇、肝酵素上昇等も起きる可能性があります。 こうした症状は、キレーション治療を始めて3~5回経過すると消失する傾向があります。キレーション治療には血糖値を低下させる作用があるため、空腹時に点滴を受けるとムカムカするような不快な症状を伴うことがあります。このため食事をされた状態で治療を受けることをお勧めします。
環境要因によります。私たちは暮らし中で化石燃料(石油・石炭など)を使用します。化石燃料中の、鉛、カドミウム、アルミニウム、ニッケルなどの金属不純物が燃焼されると大気中に放出されます。必然的に大気中の有害金属を私たちも体内に取り込みます。 また大気中の金属は雨となって地上や海に戻り、植物や魚介類の体内に蓄積を起こします。こうした食品を食べることで私たちは重金属を体内に取り込んでしまいます。 年齢が若い頃は被爆量が少ないことと排泄能力が高いことから健康面に与える影響は限られていますが、加齢と共に金属の蓄積量も徐々に増加するとされています。
ホルモン分泌異常や、活性酸素が増えることでがんの発生率が増加します。 動脈硬化が進行し易くなり、またアルツハイマー型痴呆などの難治性脳疾患の原因になっているとも言われています。 各種の金属過剰によって以下疾病と関連が指摘されています。
有害金属蓄積症以外に以下の疾患に関しては臨床研究にてほぼ効果があると考えられております。
キレーション療法は1940年第に鉛など有害ミネラルを体外に排出するための治療として開始されました。1950年代に、心臓病や循環疾患に有効であることが発見されました。1980年に入ると医者の学会も設立され治療方法の基準が確立され、臨床データをまとめた論文も多く出版されました。2002年には大規模研究(TACTstudy)が行われ、脳心血管病(CVD、心筋梗塞や脳卒中など)の再発予防効果が実証されました。2016年よりさらなる精査(TACT2trial)が行われております。
大規模治療のスケジュールでは1週間に1回の点滴を30回程度受けていただき、さらに維持として10回、計40回の治療で効果が実証されました。 当院では日本における研究会・協会で推奨されているプロトコルに従い、2週に1回30回をお勧めしております。
内服処方は個別に変化がありますが、基本的には1週間で容量を検討していきます。 内服期間は半年間です。効果判定を尿検査にて確認しながら期間を延長するか決定します。 効果判定の尿検査(海外外注)は2ヶ月に1度程度をお勧めします(初回から1ヶ月後は必ず検査を受けていただきます)。